★給湯器が故障したら火災保険で修理できる?
火災保険で修理する際の注意点とは?
給湯器は消耗品ですので、使っていればいつか壊れてしまいます。
中には、
「給湯器が故障したら火災保険を使って修理しよう」
と考えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、火災保険を使って給湯器を修理できるのか、火災保険を使う際の注意点はあるのかということについて、詳しく解説していきます。
①給湯器の故障を火災保険で修理できるケース
結論から言ってしまうと、いくつかの条件を満たしていれば、火災保険を使って給湯器を修理することができます。
では、「いくつかの条件」とは一体何なのでしょうか。
②「建物」が対象に含まれている場合
火災保険の対象に、「建物」が含まれていた場合、火災保険を使って修理することができます。
こう聞くと、
「給湯器は家財に入るんじゃないの?」
という疑問を抱えている方がいるかもしれませんが、給湯器は建物として扱われるのです。
③電気的機械的、事故特約を付けている場合
火災保険に、
・電気的機械的特約
・機械的特約
をつけている場合、火災保険にて給湯器を修理することができます。
ただし、
「給湯器を点火するときに異常着火してしまい、配線が燃えてしまった」
というような場合は対象外となりますので注意が必要です。
④自然災害で故障した場合
先ほど紹介した特約を付けていない場合でも、自然災害が原因で故障した給湯器は火災保険を使って修理することができます。
例えば、
・台風によって故障した
・落雷が原因で故障した
このような場合です。
ただし、落雷が原因の場合は、落雷があったことを証明しなければなりませんので、
・気象庁などが発行している観測情報
・電力会社などが発表している落雷情報
などを印刷して提出するようにしましょう。
また、水災の場合も、
・地盤面から45センチを超える床下浸水
・再調達価額の30%以上を超える損害を受けた場合
以外は保証の対象になりませんので注意が必要です。
★給湯器の故障を火災保険で修理する際の注意点
次に、給湯器の故障を火災保険で修理する際の注意点について、詳しく見ていきましょう。
①経年劣化は対象外
経年劣化が原因で給湯器が故障してしまった場合、火災保険を使うことができません。
例えば、
・設置後10年経過している給湯器が落雷によって壊れた
・設置後10年経過している給湯器が水災によって壊れた
このような場合は、火災保険の対象になりませんので、実費での修理となります。
②メーカー保証と重複している場合は使用不可
メーカー保証が付いている場合は、保証と火災保険を併用することができません。
ただ、火災保険が使えないとしても、メーカー保証で修理することができますので、そこまで心配する必要はないでしょう。
③賃貸住宅の給湯器が故障した場合
賃貸住宅の給湯器が故障してしまった場合も、火災保険を使用することができません。
なぜなら、火災保険の対象が「家財」になるからです。
とはいえ、賃貸物件の給湯器というのは、貸主の持ち物であるため、入居者の過失以外で壊れた場合の修理費用は貸主負担になります。
★火災保険を利用する手順とは?
次に、火災保険を利用して給湯器を修理する手順について、詳しく見ていきましょう。
ステップ1:保険会社に連絡
火災保険を利用したい場合は、まず保険会社に連絡をします。
そして、
・給湯器が壊れたこと
・給湯器の故障状況
・給湯器の故障原因
などをできるだけ具体的に伝えていきます。
保険会社に電話をする前に、メモなどに箇条書きで残しておくと便利です。
ステップ2:書類の準備
火災保険を利用するためには、いくつかの書類を提出する必要があります。
具体的には、
・保険金請求書
・事故内容報告書
・修理費用見積書
上記3点が必要になります。
「一人では作成ができない」
という場合は、火災保険申請サポートを利用すると便利です。
ステップ3:現地調査
必要書類を提出したら、保険会社から「保険鑑定人」が派遣され、現地調査を行います。
ただ、場合によっては保険鑑定人が派遣されないケースもありますので、保険会社に流れを確認しておくことをおすすめします。
ステップ4:認知と保険金の支払い
保険鑑定人の現地調査が完了し、無事に申請内容が認められたら、保険金の振り込み手続きに入ります。
ただ、保険金の振り込みというのは、数日、あるいは数週間では振り込まれず、大体1か月から2か月程度かかりますので注意が必要です。
・まとめ
給湯器の修理は、所定の条件を満たす場合のみ火災保険を利用して行うことができます。
ただし、火災保険の利用にはいくつかの注意点があり、今回紹介したことを理解していないと、
「使えると思ったのに使えなかった」
「いつになった保険金が振り込まれるの?!」
という状態になってしまいますので、しっかりと頭に入れておくようにしましょう。
火災保険が利用できるかわからない場合は、保険会社に連絡をして確認してみることをおすすめします。